突然ショート停車する症状…これはM-9モーター問題の再来か…いえいえ、この車両はM-9モーターではないはず…
写真は、当方所有、TOMIXさんの「マルチレールクリーニングカー」です。
いつものように、線路に舞い落ちてくるホコリを取り除くため、「EF66」で牽引走行させていたら、ポイントレール上ではない普通の直線レールで突然停車、パワーユニットはショートを意味する赤いLEDが点灯していました。
この時は、特に思うところも無く、車両が脱線していないか確認後、電源を復旧させましたが、10秒くらい走行して、また直線レールの上で突然ショートによる停車・・・再度確認し、もう一度・・・今度は数秒でショート停車・・・。
この症状は、以前「スーパーとかち」で発生したM-9モーターのブラシ短絡故障に似ています。
【鉄道模型】勝手に非常停車!?TOMIX M-9モーター故障!キハ183系スーパーとかち【走行動画】
YouTubeさんで視聴
とりあえず、原因を特定する為「EF66」単機で走行・・・こっちは問題無いようで、「マルチレールクリーニングカー」を線路に乗せて通電させるとすぐにショートしました。モーター短絡故障か・・・とりあえず、分解メンテナンスを実施する事にいたします。
分解して、モーターまで辿り着き、モーターに直接通電させると、特に問題なく回るようです。逆方向の回転も問題は見られませんでした。少し安堵しましたが、ショートの原因は分からないままです。
怪しいのは、基板や導電部品関係・・・ここでショートしていたら、ちょっと面倒かも知れません。モーター同様、部品の手配や修理依頼が頭を過ぎります。
基板の通電も行ないましたが、特にショートは発生しません。
基板上にはブリッジダイオードが使われており、極性を問わずモーターは同じ回転方向になるようです。
分解したついでに、各部品のクリーニングを行いました。
ショートの原因が分からないまま、台車のクリーニングを行なう為、車輪と集電部品を取り外すと・・・
ひとつ、車輪の集電シュー受けが歪んでいたので、ピンセットで調整しようとすると、簡単にスライドして動くではありませんかっ!
この箇所は、長い間ずっと集電シューが当たって擦れている為、いずれは磨耗してこういう状態になるのかも知れませんが、私が生きている間になるとは思わなかった。
この集電シュー受け破損車輪は、この車両には使えませんが、集電を行なわない台車には使えます。
今すぐ、同じ型番の車輪を持っていない為、他の集電を行なわない車両の車輪と交換です。
「コキフ50000形(旧製品)」の片方の台車は同型の車輪を装備しており、集電を行なわない為、これの車輪と交換・・・あ、これ既に片方は「えぐられ傷跡のある車輪」でしたので、もう片方の車輪と交換です。
車輪を交換すると、特にショートする事無く、無事復旧しました。
この度分解した「マルチレールクリーニングカー」は2000年頃の発売ですから、今から20も前の製品になります。
20年経過すれば、車輪の集電シュー受けも磨耗して破損する可能性があるという事なのかも知れませんが、他の旧集電台車の車両も、同様の問題を抱えている可能性はあるのでしょうか?
この度分解した「マルチレールクリーニングカー」は、わりと走行させていた為、他の車両よりも磨耗が進んでいたのだと思いたいところです。
以下、マルチレールクリーニングカーの関連記事です。
2020.08.04.の記事
◆鉄道模型、マルチレールクリーニングカーの交換クリーニングディスクの素材って…
2019.10.23.の記事
◆鉄道模型、TOMIXさんのマルチレールクリーニングカーは2つ購入、使用を推奨。
WebSite : ななついろひととき
http://nanatsuiro.my.coocan.jp/
コメント
コメントありがとうございます!
ご返信くださり、ありがとうございます。
新集電システムの方が転がり抵抗が少ないので、重たい「マルチレールクリーニングカー」にとっては、効果がかなり期待できると思います。恐らく、メーカー様も、この事を認識されておられると思います。
実際に、「コキ106形」と台車の交換を実施なされたのですね。私も台車枠の交換は可能である事を確認いたしました(以下の記事です)。
◆鉄道模型、TOMIX「マルチレールクリーニングカー」の集電台車、互換性検証!
http://nanatsuiro.jp/2022/02/21/%e2%97%86%e9%89%84%e9%81%93%e6%a8%a1%e5%9e%8b%e3%80%81tomix%e3%80%8c%e3%83%9e%e3%83%ab%e3%83%81%e3%83%ac%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%8b%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%82%ab%e3%83%bc-2/
新集電シューは、台車枠に装備させる際、軸距離が合わなければならないですが、旧集電シューは、軸距離に依存しないので、融通が利きます。
また、新集電システムは、車体の重量が軸受け接点箇所に集中しますので、長期的に見ると耐久性の面で不利かも知れません。新集電システムになっても、TOMIXさんの他の重たい動力車の台車は、軸受け集電を採用されておらず、軸受け集電は重たい車両では金属接点の磨耗が大きいという理由があるのかも知れません。
一方、旧集電システムは車体の重量が集電シューに掛かる構造ではなく、スプリングの張力のみですので、金属接点箇所の磨耗は少ないと言えそうです。
新集電シューが部品として販売されていないのは、軸間距離の問題があり、旧集電シューのように汎用部品としての販売が難しい(種類が多いと品番管理も大変になり、一定数の需要が見込めないとコストが掛かります)からかも知れません。
お詫び
返信ありがとうございます。
少し言い過ぎでした。酷使される車両ですので、モーターやCL回路など電気系統のことも考えて敢えて車両全体の寿命コントロールを行い、台車だけ改善するようなことはしないのだろうという意味で、わざわざすぐに壊れるようにしている、とまでは疑っていません。
ただマルチレールクリーニングカー自体が2015年にマイナーチェンジしており、同じ時期に『コキ106テールライト付き』も出ているので、こちらの新集電台車を使わず旧集電のままとしたのは、意図的にそうした可能性があるとは思っています。
それと私も コキ106 と コキ250000 のテールライト付は持っていまして、台車自体はボルトオンで交換できること、交換後は走行抵抗が減って軽快に転がることは確認できています。
(コキはテールライト側台車にしかスプリングが付いていませんし、スプリングの長さも若干短く、マルチレールクリーニングカーのものでは長すぎるので適切な長さのものを別途用意する必要がありますが)
車輪と集電板だけ移植できないかな、とも思いましたが、台車枠の集電板の逃げの位置が異なるほか 軸距(集電板のピボット間)も微妙に短く、そのままでは使えませんでした。
御目汚し失礼いたしました。
コメントありがとうございます!
supersense 様
「マルチレールクリーニングカー」に使われている集電台車は、トレーラー車に使われている旧集電システム方式ですが、トレーラー車よりも車体重量が重たく、台車に大きな負担が掛かります。従いまして、これを新集電システムに変更すると、旧集電台車よりも耐久性の面で不安が残るのかも知れません・・・まあ、試した訳ではないので可能性のひとつとしてのお話しです。
メーカー様が自社製品を、あえて故障しやすく、それにより再び購入を促すような販売戦略を計画的に行なう事は考えにくいと思います。その理由は、もしそうだとしたら、信用を大きく失う事になり、結果的に製品が売れなくなります。
「マルチレールクリーニングカー」の車輪や集電シュー、集電スプリングは部品として販売されておりますので、台車枠だけの問題でしょうか・・・コキ系の台車枠を使っているとコメントをお寄せ頂いておりますが、見た目を気にしなければ、他の販売されている台車枠で使える部品が見つかりそうです。
試してみるのも有りかも知れませんので、後ほど検証してみようと思います。
新集電にしないのは・・・
穿った見方ですが、タキ1000やコキ50000向けに改善パーツ(FT2新集電台車)が存在していて、また周年記念モデルなど適宜リニューアル品を出しているのに なおここを改良しないのは、
敢えて欠陥を放置して 適宜 “消耗” するように仕向けているようにも思われます。
電車などは実車の製造年次や改修を反映して何度もリニューアルされ、複数購入する人も多いですが、マルチレールクリーニングカーは一度購入すると増備・買い替えをしない車両の筆頭、周年記念モデルなどを出すことでコレクション性を向上させても、何台も買ってくれない。
ならば、車輪を交換しても再びすぐ破損する、台車を交換しようにも売ってないし、しゃーない、買い替えるか、となるのを期待しているのではないか、ということです。
ご返信ありがとうございます!
ご返信ありがとうございます!
こんばんは。
マルチレールクリーニングカーは、かなり需要のある車両だと思われますので、新集電システム化は歓迎されると思います。塗装の変更は、結構行なわれておりますね。
言われてみれば、貨車製品の多くは「銀色車輪」のままですね。
在庫部品の旧品救済もあるでしょうから、なかなか新規格品に切り換わらないのかも知れません。
TOMIXさんの機関車のヘッドライトは、暗いオレンジLEDを使っている製品が多いのも謎ですけど、製造メーカー様のご都合もあるのでしょうね・・・。
Unknown
リプコメントありがとうございます。
ちなみにコキ106のテール付にMレールクリーニングカーに履き替えは問題ありません。
また、コキの50000のテールの台車も問題ないと考えられます。但しバネはMレールクリーニングカーのものを使ったほうが妥当。
Mレールクリーニングカーは早く走らせるものでないから、旧集電でも間に合うとメーカーの考えもあるでしょう。
生産ラインは機関車のライト基板をようやく見直したばかりで新集電は台車の販売でなぜかシュー部品の発売しない。
おまけに貨車も国鉄型は黒車輪化にはしない。みな要望または要請をしないければならない。
TOMIXの黒歴史化になりそう。
最近のtomixの開発は若い人やってる人はいますが、車両の開発しかいない。レールやメンテナンスは担当はいないのと思います。
売れるものだと実績があがるいうことでしょう。長くポピュラー的な商品のほうが実績があると思います。
mレールクリーニングカーも20年仕様変わらないものですから改良は必要になってきたのではないかと考えられます。
コメントありがとうございます!
こんばんは。
マルチレールクリーニングカーの台車を新集電台車に交換すると、転がり抵抗が少なくなり、牽引力の弱い機関車との組み合わせでも実用的になるかも知れませんね。
台車は「コキ形」の台車枠部品だったのですね・・・そこまで意識した事がございませんでした(苦笑)。情報ありがとうございます。マルチレールクリーニングカーは現行製品も旧集電システムなのですね・・・なかなか生産ラインを切り換えられない等の理由があるのかも知れませんが、現行製品で旧集電台車を採用している車両が生産され続けるという事は、旧集電台車用の集電シューや、集電スプリングも生産され続ける事になりますので、旧集電台車製品の室内灯装備化を計画されているユーザーにとっては、利点があると言えるでしょう。
Unknown
こんにちは。
新集電対応の台車に履き替えるのもあると思います。
Mクリーニングカーの台車はコキの台車枠を使ってるので
コキやタキのテールライト付の台車を履き替えで大丈夫と思います。
メーカーはなかなかこれにリニューアルしないし、分売もしないんでユーザーとしても非常にこまってるかと考えます。他にも床下の部分も活用できるようにと
検討してほしいですね。