◆鉄道模型、先頭車の室内灯だけ暗い現象の検証「E231-500系(山手線)」

鉄道模型、室内灯組込

気のせいではなく、実際に暗くなっているようで、その原因は単純な事ではなさそうです。

さて、昨日の記事、

2020.03.24.の記事(ご参考)
◆鉄道模型、なぜ先頭車だけ暗い!?「E231-500系(山手線)」に自作室内灯を追加!

で、記しましたとおり、先頭車の室内灯だけが暗い現象・・・気のせいだと思いたかったのですが、残念ながらそうではなく、ヘッドライトやテールライトを装備している車両は、他の車両と比べて室内灯が暗く、瞬きも多いようです。しかし、これまで自作室内灯を装備させた全ての編成がそうではないので、他に何か原因があるようにも思えます。

・該当車両を徹底的にクリーニング
・線路を徹底的にクリーニング

によって、幾分かは症状が改善されましたが、それでもやはり室内灯の明るさと瞬きに差が見られます。

写真下側は基本セットの3両ですが、上側の編成右の先頭車はヘッドライトスイッチON、左の先頭車はヘッドライトスイッチOFFの状態、真ん中は動力車です。右の先頭車のヘッドライトスイッチをOFFにすると室内灯は明るくなり、その状態が下の編成となります。ヘッドライトと室内灯で電力を分配している事が、室内灯が暗くなる原因のひとつになっているのではないかと思います。ヘッドライト基板と室内灯は並列に接続しているので、理論上は他の車両と同じ明るさになると思っているのですが、現実が理論と異なるのは茶飯事です。

使用した白色テープLEDは、12V用で1ユニット辺り、LEDが3個、チップ抵抗150オームが1個、直列接続されています。

チップ抵抗の抵抗値をより小さい値に変更すればLEDの輝度は上がりますが、最大で12Vの電圧がかかる事によるLEDへの負担を考えなければなりません。

しかし、テープLEDは最大12Vでの使用に耐えれるように設計されているので、抵抗の値を安易に小さくするのは間違っており、行なってはならない事です。正確には1個あたりのLEDの順方向電流の値と、絶対最大定格の値を調べた上で、テープLEDの1ユニット辺りに対して150オームの抵抗がどれだけ余裕を持っているかを把握し、抵抗の値を、LEDの絶対最大定格を超えないギリギリまで攻めるという方法でなら、抵抗値を小さくする事が可能ですが、使用しているテープLEDの詳細な仕様が分からないので、感覚(例えば、白色LEDは、3Vの20mAだろうというような感覚)だけで抵抗値を小さくする事は安易にできません。

ヘッドライトと並列に接続されているのに、室内灯が暗い事実。しかし、テープLEDの抵抗値は安易に変更してはならない・・・他に電圧を下げている物がありました。それは、ブリッジダイオードです。自作LED室内灯の極性を統一させるブリッジダイオードで電圧降下が起こっており、その電圧降下分だけ抵抗値を小さくする事は可能でしょう。

使用しているブリッジダイオードに12Vの電圧を加えたとき、どのくらい電圧降下が起こっているか測定してみました。

TOMIXさんのパワーユニット「N-1000-CL」のDC出力で測定

ブリッジダイオード無し:12.15V(写真左上)
ブリッジダイオード有り:11.55V(写真右上)

12.15V-11.55V=0.6V

ブリッジダイオード経由で0.6Vの電圧降下が起こっているようです。

LED3個とチップ抵抗150オームの直列接続に12Vの電圧を加えた場合、3個の直列LEDにかかっている電流を算出してみます。

12V÷抵抗150オーム=0.080A

ブリッジダイオードの電圧降下分を加味し、最大11.55Vの電圧が3個の直列LEDにかかると考えると最低限必要な抵抗値は・・・

11.55V÷0.080A=144.375オーム

元々チップLEDに装備されている150オームの抵抗値と・・・たいして変わりません。

ブリッジダイオードによる電圧降下が0.6Vの時点で、計算する前から気付いてましたが、LEDテープに標準装備されている150オームの抵抗を変更する必要はなく、これを小さな抵抗値に変更するのは危険です。

・・・では、なぜ先頭車だけ室内灯が暗いのか・・・それ以前にブリッジダイオードは、先頭車以外の他の車両にも使われており、他の車両はそれほど室内灯は暗くありません。

先頭車のみ室内灯が暗い原因は、思っていたほど単純ではなさそうです。

自作テープLEDの室内灯を装備された方で、同様の現象が発生しておられる方は、おられますでしょうか?

何か原因と改善策が見つかれば、ここで記事にいたしたいと思います。

WebSite : ななついろひととき
http://nanatsuiro.my.coocan.jp/

コメント

タイトルとURLをコピーしました